
ベースの奏法の中でも2フィンガーは、基礎中の基礎。
ベースを弾く時間のほとんどは2フィンガーを使っていると言っても過言ではありません。
今回はその基礎的な奏法に焦点を当てて、2フィンガーが活きている曲を10曲選んでみました。
とは言っても、ほとんどの楽曲がそうと言えばそうなので、2フィンガーで、なおかつ少し難易度が高いものを集めてみました。
コピーして弾いてみると、良いトレーニングになるような曲ばかりです。
ぜひ試してみて、新しいベースのアイディアの手助けになればと思います。
ベースの2フィンガーがマスターできる!?オススメ曲10選!
2フィンガーは基本、右手の人差し指と中指で交互に弦を弾く奏法です。
この交互ピッキングのことをオルタネイト・ピッキングと言います。
最近では、3本指でピッキングするスタイル(ゲイリー・ウィリスなど)や、4本指でピッキングするスタイル(マシュー・ギャリソンなど)も登場し、奏法もいろいろ進化していますが、2フィンガーにこだわっているベーシストもたくさんいます。
ぜひこのランキングの曲を一つでも選んで、弾きこなせるように練習してみてください。
基礎力アップにつながりますよ!
ベースの運指練習になるオススメの曲を紹介しようと思います。 運指練習をする事で難しい曲も弾けるようになります。 ベースの運指練習に最適な曲を探している方は是非最後までチェックしてみて下さい。 きっとお気に入りの運指練習に …
今回はベースで弾きこなすのが難しい…でも、弾きこなせるようになったらテクニックの向上にもなって楽しい曲を選んでみました。 難しさにもいろいろ種類がありますが、それぞれどう難しいかの解説も含めて、紹介していきま …
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲10位「What Is Hip」/Tower Of Power
オークランド出身のファンクバンドのタワー・オブ・パワー。
その有名曲がこの曲なんですが、ベースのロッコ・プレスティアの特徴的な、16分音符連打が気持ちいいです。
スタイルとしては、ジャコ・パストリアスの16分音符に似ている部分もありますが、ジャコはスペースを空けたり、空ピックを交えたりするのに対し、ロッコの場合は、かなり音符で埋め尽くしている印象が強いです。
このスピードでの連打は結構難しいです。
また、16分音符でありながら、一つ一つの音を粒立ちよく、長さを揃えて弾くのは至難の業。
ぜひ一聴を!
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲9位「Spank-a-Lee」/Herbie Hancock
ハービー・ハンコックの名盤「Thrust」より。
ベーシストはポール・ジャクソンです。
70年代のジャズファンクの決定版という感じの曲ですが、プレシジョンベースを力強くピッキングするポール・ジャクソンのグルーヴは、一度は体感してほしいです。
細かい16分音符が続くという意味では、ロッコやジャコと共通している部分もありますが、ポール・ジャクソンの場合はプレべで、もっと野太い感触があります。
現代のベーシストで言うと、スナーキー・パピーのベーシスト、マイケル・リーグにも影響を与えています。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲8位「Black Market(8:30 version)」/Weather Report
ウェザー・リポートは、ベーシスト、ジャコ・パストリアスが在籍したことでも有名ですが、この曲のスタジオバージョンは、アルフォンソ・ジョンソンが弾いています。
そちらも素晴らしいのですが、ここで選びたいのは、ライブアルバム「8:30」に収録された、ジャコが弾いているバージョンです。
スタジオ版よりぐっとテンポがあげられ、緊張感が高い演奏になっています。
基本的にはメインのリフはB♭一発で、ソロに入ったら、CmとB♭の2コードしか出てこないので、比較的とっつきやすいと思います。
ただ、この曲のポイントは持久力。
全部で9分くらいある演奏ですが、ずっとほぼワンリフを、このスピードで引き続けられるかが、勝負どころです。
ぜひ途中で休まず弾き切ってみてください。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲7位「Dazed And Confused」/Led Zeppelin
いわずと知れた、ロック界のモンスターバンド、レッド・ツェッペリンの有名曲ですが、ギターソロのバックのリフが、ベースにとって結構な重労働ポイントだったりします。
ベーシストのジョン・ポール・ジョーンズは、時にはピックを使うこともありますが、この曲に関しては2フィンガーのみ。
指弾きの太い音色で、このスピードで引き続けるのは至難の業です。
弦移動が絶えないのも難しさに一役買っています。
CDに合わせて弾いてみてください。
とてもいい練習になると思います。
音楽的にもクレバーでかっこいいリフなので、ぜひ聴いてみてください。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲6位「Colibri」/Incognito
ベーシストはランディ・ホープ・テイラー。
アシッドジャズというジャンルを90年代に切り開いたインコグニートは、ファンキーでソウルフルな曲で一世を風靡しましたが、この曲は特にベースリフがかっこいいです。
ワンリフで押し切るタイプの曲ですが、弾き続けるのは結構体力が要ります。
慣れてしまえば問題ないと思いますが、同じフレーズの繰り返しで、ポジション移動も激しいので、最初はゆっくりから、だんだんテンポを上げて練習していくのが良いと思います。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲5位「Hooked Up」/Jamiroquai
アシッドジャズつながりで、ジャミロクアイの名作「Emergency On Planet Earth」より。
スタイルとしては、前述のタワー・オブ・パワーに影響をうけたようなホーンのリフがファンキーな一曲ですが、ベースも大活躍しています。
ベーシストのスチュアート・ゼンダーはこのアルバム制作時はまだ10代だったそうですが、貫禄あるファンキーなベースラインを弾いています。
スペースを感じながら、ドラムやホーンセクションと一体化することがとにかく重要な一曲です。
うまくできると、とても気持ちのいい演奏になります。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲4位「If You Have To Ask」/Red Hot Chili Peppers
スラップの印象が強い、レッチリのフリーですが、この曲ではファンキーでクールなベースラインを2フィンガーで弾いています。
ローDが頻繁に出てきますが、5弦を使っているわけではなく、4弦のみ一音下げチューニングにしているようです。
素早い3連符をきっちりリズムにハメて、グルーブさせ続けるというのが、この曲のポイントになると思います。
一聴して簡単に聞こえたフレーズでも、何回も連続して弾き続ける持久力がないと、グルーヴが途中で止まってしまいます。
ぜひ指の筋力を鍛えて挑戦してみてください。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲3位「Smile In A Wave/Screaming Headless Torsos
のっけから、高速のサンバキックが炸裂して、ハイテンションな演奏です。
この曲の最初に出てくるリフは、実はマイルス・デイビス作曲の「ジャック・ジョンソンのテーマ」ですが、この速さを2フィンガーで弾き切っているのがすごいです。
ベーシストはフィーマ・エフロン。
デビット・フュージンスキーのクレイジーかつ、なんでもありなギターとは対照的に、フィーマは職人的に実に的確にバンドを支えています。
サンバのフレーズは、2フィンガーにはとてもいい練習になります。
ほかのサンバの曲にもぜひ注目してみてください。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲2位「Wrinkle」/Miles Davis
マイルス晩年に発表されたライブアルバム「Live Around The World」より。
E7一発の超高速ファンクですが、3:30以降のベースの2フィンガーのスピード感は圧巻です。
ベーシストはリチャード・パターソン。
この曲ではスラップもバキバキに披露していますが、ハイスピードの2フィンガーはライブならではの疾走感もあり、尋常じゃないスピード感です。
バンド全体のグルーヴ感も頂点に達しており、緊張感もみなぎる演奏なので、ぜひ一度触れてみて下さい。
ベースの2フィンガーがマスターできるオススメ曲1位「God.Fear.Money」/Me’Shell Ndegeocello
ミシェル・ンデゲロチェロのアルバム「Cookie:The Anthropological Mixtape」より。
この曲はヒップホップのような曲調ですが、ベースの粘っこさがとにかくカッコいいです。
ソウル、R&Bのベースの特有の粘りですが、彼女の場合は少し洗練されている雰囲気もあり、このベースラインは、ぜひとも触れてみてほしいです。
なかなかこのニュアンスを出すことは難しいので、何度も聴いて身体に染み込ませてみてください。
ジャズベのフロントピックアップを少し絞り、リアピックアップ寄りの位置でピッキングすると、近い音色になると思います。ぜひ一聴を!
まとめ
以上がベースの2フィンガーがマスターできる!?オススメ曲10選の紹介!でした。
10位「What Is Hip」/Tower Of Power
9位「Spank-a-Lee」/Herbie Hancock
8位「Black Market(8:30 version)」/Weather Report
7位「Dazed And Confused」/Led Zeppelin
6位「Colibri」/Incognito
5位「Hooked Up」/Jamiroquai
4位「If You Have To Ask」/Red Hot Chili Peppers
3位「Smile In A Wave」/Screaming Headless Torsos
2位「Wrinkle」/Miles Davis
1位「God.Fear.Money」/Me’Shell Ndegeocello
いかがだったでしょうか。
ベースのカッコよさのエッセンスが詰まった2フィンガー奏法ですが、ベーシストごとに色々なニュアンスがあることを再確認しました。
新しいプレイに刺激を受けて、楽しみながらベースを弾き続けられたら、いいですよね。
このランキングが、みなさんの普段の練習や、インスピレーションを得る手助けになれば、幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ベースの奏法の中でも、派手で目立つ奏法と言えばスラップですよね。 昔はチョッパーベースと呼ばれたりしていました。 アタックが強く、ファンキーな曲に合っている奏法で、右手親指でダウン(もしくはアップ)、右手人差し指でプルと …