
ベースは普段、アンサンブルの基礎を支える、縁の下の力持ち的な役割ですが、たまにソロを取ることもあります。
前に出ることが少なくても、いざソロが回ってきたときには、いいソロを弾いてみんなの注目を浴びてみたいですよね。
今回は、ベースのソロがかっこいい曲を10曲選んでみました。
ベースでソロを取るときに、参考にできるアイディアがあれば、ぜひ取り入れてみてください。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲10選!
普段低音を弾いているシーンが多いので、ベースが高音に上がっただけでも、結構インパクトがあります。
いろいろなベーシストがいて、いろいろなソロに対する考え方があるので、このランキングで幅広く触れてみて下さい。
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かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲10位 「Smooth Operator」/Sade
シャーデーの大ヒット曲なんですが、間奏のサックスソロの前にベースソロが入る構成だったんですね。
こういうおしゃれポップスにベースソロが来るのは珍しいと思うので選んでみました。
ミュージックマンの締まった低音が印象的です。
ベーシストはポール・S・デンマン。
なぜかストラップが短く、ベースのボディが顎に当たりそうなくらい高く構えるのが特徴的なベーシストです。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲9位 「Voices Inside(Everything Is Everything)」/Donny Hathaway
ダニー・ハサウェイの有名なライブ盤「Donny Hathaway Live」より。
ライブの中でバンドメンバーを紹介していく曲なんですが、このベースソロは圧巻です。
ソウルっぽい太い音のベースで、モクモクした音のソロで観客を釘付けにしている様子がありありと伝わってきます。
構成が素晴らしく、はじめは低音のベーシックなパターンから入り、少しずつ時間をかけて上に上がっていく、この焦らし感がたまらないです。
逆のパターンで、ベースソロになった瞬間からいきなり高音に飛ぶ人も多いのですが、この曲のソロは、ゆっくりゆっくり徐々にあがっていくことで、観客の期待も高まって、素晴らしい効果を生んでいます。
ウィリー・ウィークスの名演です。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲8位 「Apostrophe’」/Frank Zappa
鬼才フランク・ザッパのアルバム「アポストロフィ」より。
この曲はトリオ編成で演奏されており、フランク・ザッパと、ジャック・ブルースとジム・ゴードンの3人という珍しい共演です。
クリームというバンドで、エリック・クラプトンと活動していたことでも有名な、ベーシストのジャック・ブルースですが、歪みまくったギブソンのEB3をブイブイ弾くのが痛快な一曲です。
ベースの音がここまで歪んでいる録音もなかなかないので、そういった意味でも一聴の価値ありです。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲7位 「Run For Cover」/David Sanborn
デビッド・サンボーンのアルバム「Straight To The Heart」より。
ベーシストは名手マーカス・ミラーで、この曲の作曲も担当しています。
イントロから、ベースが高音でじわじわとソロを取ります。
このソロもメロディックかつジャズを感じさせるソロなんですが、その後訪れるメインリフのスラップが、気持ちよくカッコいいです。
Eマイナーという、ベースの開放弦を存分に使えるキーでスラップ炸裂という感じです。
間奏にもベースソロがあるため、もはやベースのために存在している曲なんじゃないかというくらい、ベースが全編大活躍します。
スラップの基礎を覚える上でも絶好の一曲です。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲6位 「Mr.Big」/Mr.Big
ロックバンド「フリー」の有名曲である「Mr.Big」という曲を、Mr.Bigがカバーしているということなんですが、そもそもこの曲のタイトルがバンド名の由来になっているんですね。
ブルースロックのカッコよさ満点の曲なんですが、ギターソロの途中から徐々にベースが上に駆け上がっていき、自然にベースソロに移行していきます。
この自然さがとてもカッコよいポイントだと思います。
ベーシストはビリー・シーン。
この曲では超絶技巧は控えめで、比較的シンプルながらかっこいいペンタトニック中心のソロを聞かせています。
1弦の最高フレットのE音をチョークアップして一音半上げ、G音を響かせているところが痛快です。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲5位 「Bona Fortuna」/Joe Zawinul
ベースソロについて話すなら、リチャード・ボナについて触れないわけにはいきません。
このバンドのリーダーはかつてウェザーリポートというバンドを率いていた、キーボーディストのジョー・ザヴィヌル。
ザヴィヌル率いるバンドは、常にベーシストに要求する水準が高いことで有名ですが、そんな中でも、リチャード・ボナは群を抜いてすごい存在です。
この曲では超高速4ビートの上で、ビバップの歴史をきちんと踏まえた、ジャズの高速ソロをとっています。
ボナの特徴は超高速でありながらも、基本的には右手は2フィンガーのみで弾き切っているところです。
この曲はライブの合間に一瞬見せる、ソロコーナーのような即興性の高い曲ですが、フレーズの切れとスピードは圧巻です。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲4位 「Basically Taps」/Stanley Clarke
マーカスミラーと並んで、スラップベースの名手と言われているスタンリー・クラークですが、この曲ではなんとタップダンサーとのデュエットを行っています。
タップダンスのカツカツした音と、アレンビックの硬質なスラップ音が絡み合う、独特の音像になっています。
この曲ではベースはテナーベースと言って、下からADGCとチューニングしてあり、普通のベースより4度高くなっています(6弦ベースの上4本とも捉えることができます)。
ファンキーなスラップとタップが絶妙の相性なので、ぜひ一聴をオススメします!
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲3位 「Bend Over Backward」/Steve Swallow
ジャズ界の名手、スティーブ・スワローのライブアルバム「Always Pack Your Uniform On Top」より。
スワローの特徴的なスタイルである、銅のピックで、セミアコースティックのエレベを弾くという独自の音世界です。
イントロから一人でソロを弾いています。
ジャズマンだけあって、遊び心があって、ピンクパンサーのテーマを一瞬引用したりしています。
ただ、ベース一本でバッハのようにコード感を感じさせながら、のちに巻き起こるテーマを予期させるような、映画のプロローグのようなソロです。
技を見せびらかすようなところはなく、常に音楽的で美しいのがスワローのソロの特徴だと思います。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲2位 「ワインレッドの心」/井上陽水
ずっと洋楽を中心に紹介してきましたが、邦楽も一曲ということで、この曲を選んでみました。
ライブ盤「クラムチャウダー」より。
この曲はスタジオ版もイントロはベース一本なんですが、ライブ盤だとさらに長いイントロを弾いています。
スタジオミュージシャンの名手、高水健司氏の、フレットレスにコーラスとディレイがかかった音色がとても印象的。
派手ではないですが、ソロとしてもイントロとしても音楽性が高い、名演だと思います。
ハーモニクスの使い方にも個性を感じます。
かっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲1位 「Portrait Of Tracy」/Jaco Pastorius
この曲は、言わずと知れた天才、ジャコ・パストリアスのリーダーアルバムに収録された、ベース一本のソロ演奏曲です。
初めて聞いた時は、キーボードの音なのかと思ってしまったくらい、ハーモニクスが美しく響く名曲です。
当時の奥さんに捧げられた曲ですが、ハーモニーもメロディも独創的で、今聴いても斬新な曲だと思います。
ベーシストのビクター・ウッテンは、この曲を初めて聞いた時には衝撃を受けて、どうやって演奏しているのかを、一晩中寝ないで繰り返し聴いて、解明したとインタビューで語っています。
ぜひとも一度は聴いて、触れてみてほしい一曲です。
コードもメロディもすべて一本のベースから鳴り響いています。
まとめ
以上がかっこいいベースソロが弾ける!参考になるオススメ曲10選!でした。
10位 「Smooth Operator」/Sade
9位 「Voices Inside(Everything Is Everything)」/Donny Hathaway
8位 「Apostrophe’」/Frank Zappa
7位 「Run For Cover」/David Sanborn
6位 「Mr.Big」/Mr.Big
5位 「Bona Fortuna」/Joe Zawinul
4位 「Basically Taps」/Stanley Clarke
3位 「Bend Over Backward」/Steve Swallow
2位 「ワインレッドの心」/井上陽水
1位 「Portrait Of Tracy」/Jaco Pastorius
いかがだったでしょうか。
一口にソロと言っても、様々な奏法とアイディアがあるなあと、改めて実感しました。
この中のどれか一つでも実際に聞いてみて、自分がソロをとるときのアイディアとして活かせてもらえたら、幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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